ミュージック バンク

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感性に訴えてきた楽曲を、ちゃんさきセレクションでお送りする音楽ブログ。独断と偏見で綴っています。

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警笛鳴らせ! KANA-BOONが鳴らす、愛の「クラクション」

メンバーの脱退を発表し、3人で活動することとなったKANA-BOON

しかし、彼らは立ち止まることなどなかった。

メンバー脱退からおよそ1ヶ月後には、KANA-BOONにとって初となるベストアルバムを来年リリースすること、および初のホールツアー開催を発表した。

そんな彼らの前向きな行動力は、KANA-BOONの芯の強さを物語っているが、これはアルバム『TIME』に収録されている「クラクション」という楽曲でも、しっかりと描かれている。

今回はそんな「クラクション」に焦点を当て、“行動力”をテーマに、独断と偏見で書いていきたい。

「アクションを起こせよ」

リアルに車のクラクションを鳴らしているような、けたたましいサウンドから始まる楽曲「クラクション」。

実際に車でクラクションを鳴らす際は、青信号にも関わらず前の車が動かないとき、歩行者が突然飛び出してきたときなど、周りに対して注意を促すときに鳴らすことが多いと思う。

同じようにKANA-BOONも、進むべきところで停止してしまっている人や、何らかの妨げがあってアクションが起こせなくなっている人などに対して、彼らなりに注意喚起する様子を序盤から表現したように感じた。

 

世の中には“草食系男子”や“受け身女子”などの言葉があるように、行動できない人も意外と多いのではないだろうか。

アクションが起こせなくなっている人は、周囲の人間関係や過去のトラウマから感じる不安や恐怖心が原因なのかもしれない。または、本来の性格が慎重派なのかもしれない。きっと一人ひとり、何らかの原因があるのだと思う。

そんな人たちに向けて、KANA-BOONはイントロから思いっきり“愛の警笛”を鳴らしているように思うのだ。さらに、彼らなりの愛を込めて、何度も「アクションを起こせよ」と歌っているように感じた。

キーワードは“心”?

KANA-BOONは「アクションを起こせよ」と歌っているものの、機械的に動くことには反対しているように感じた。あくまでも“人間らしさ”を大切にしながら、行動を起こしてほしいと歌っているように思うのだ。

 

人にはあって、機械にはないもの。それは“心”だと思う。

本当は納得していないのにも関わらず、アクションを起こすことなど、自分の本心とは真逆の行動を起こすことについては、KANA-BOONはきっと反対するだろう。

また、自分では良かれと思って移した行動が、人に対して思いやりが欠けるアクションだったとしたら、それもまた彼らが言いたい意味ではないと思う。

人に対する思いやりや心遣い、愛情や友愛を持った上で、アクションを起こすこと。そんな意味を込めて、KANA-BOONは「アクションを起こせよ」と歌っているように思うのだ。

KANA-BOONが鳴らした、愛のクラクション

先日、KANA-BOONがアーティスト写真を更新した。

3人だった。

その後、ツアーの内容も発表された。

寂しい、というのが正直のところなのだが、谷口鮪(以下、鮪さん)は前を向いていた。

思えば、飯田祐馬(以下、めしださん)の脱退を発表した際も、彼らはまっすぐ前を見据えていたのだ。

バンドはより強く生き続けていきます。(鮪さん)

 

今よりもずっとKANA-BOONを大切な存在にしないといけない、飯田の想いものせてもっともっと良いバンドになろう、と心に誓いました。(古賀さん)

 

今はしっかり前を向いて、KANA-BOONの音楽を届けていきたいと思っています。(小泉さん)

KANA-BOONのメンバー同士の絆は固い。めしださんの「最善の選択」を受け入れた上で、想いを繋ぎ、前に進みだしている。

「アクションを起こせよ」。そう歌っているKANA-BOONが実際に行動に移しているからこそ、彼らのことが信じられる。そして、そんな彼らが生み出す音楽には、響くものがあるのだろう。