ミュージック バンク

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感性に訴えてきた楽曲を、ちゃんさきセレクションでお送りする音楽ブログ。独断と偏見で綴っています。

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CY8ERの「ごーしゅー!」から感じた、苺りなはむの想い

「ごーしゅー!」と初めて出逢った日

ヒーリングミュージックとEDMが掛け合わさったようなサウンドが轟く――。

今年の2月11日、イベント・東京ぴこぴこフェスに出演していたCY8ER。間のMCを挟んですぐ披露してくれたのは、「ごーしゅー!」だった。

イントロから凄まじく湧き上がるフロア。そして、満面の笑みを浮かべるサバイ族(※ファンの呼称)の期待に応えるかのように、一人ひとりのメンバーはそれぞれの個性が際立つパフォーマンスで魅了していく。

歌声もダンスもキュートに魅せる苺りなはむ(以下、りなはむ)。そんな彼女だが、その眼差しには熱い魂を感じずにはいられない。小犬丸ぽちは、元気いっぱいに楽しさを全力で表現。ふわふわした雰囲気が魅力のましろは、とびっきりのスマイルを見せたかと思いきや、今度は真剣な顔つきで歌うなど、ギャップで観客の心を掴んでいく。

さらに、切れ味の良いダンスで観るものをクールに魅了する病夢やみい。そして、美しく伸びやかな歌声を持ち、一つひとつのポージングが抜群に決まっている藤城アンナの“世間を騒がすガチマジアイドル”5人による全力パフォーマンスには、どこか突き動かされるものがあった。

筆者は「マイライフ」や「コクハクワープ」、「サマー」などの楽曲を好んで聴いていたものの、恥ずかしながら「ごーしゅー!」は知らなかった。しかし、なぜだろう。この日初めて聴くはずの「ごーしゅー!」に、なぜだか心が揺さぶられた。同時に、不思議と懐かしさを覚えたことが未だに忘れられずにいる。

今回はそんな「ごーしゅー!」について、自由に語っていきたい。

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終わり始まり

「ごーしゅー!」との出逢いからおよそ4ヶ月が経った5月31日、ついに同曲がデジタルリリースされた。

ごーしゅー!

ごーしゅー!

  • CY8ER
  • エレクトロニック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

知らなかったのだが、この曲。どうやらCY8ERの前身ユニット・BPM15Qのときからの楽曲らしい。そして、5年前の今日がそのBPM15Qの結成日。さらには、本日。BPM15Qが当時よく使っていたライブハウス・渋谷Glad閉店当日のイベントに出演し、一夜限りの復活を遂げていた。

「ごーしゅー!」で描かれているのは、始まりを感じさせる歌詞だ。「GO shoot! 1!2!3!で行くぜ 準備OK?」「それじゃ行きますぜ もっと気張って アツく燃え上がってGO」「豪快 START DASH をキメて 叫びまくって 全部吹き飛ばせ」「せーのみんなで ガンギマってこーぜ」などと初っ端から飛ばしている。

BPM15Qの始まり。BPM15Qとして刻んだ新たな1ページ。そんな意味が5月31日という日にあるからこそ、始まりを感じさせる歌詞が印象的な「ごーしゅー!」をこの日にデジタル配信したかったのだと思うのだ。それほどまでにりなはむにとって5月31日という日は、きっと思い入れの深い1日なのだと思う。

苺りなはむの想い

また、今回のジャケット写真にも注目してほしい。ここにはりなはむの強い想いが込められているように感じた。

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「ごーしゅー!」では、メンバーが縦一列に並ぶフォーメーションを作るところから曲がスタートする。このジャケ写はそんな様子を表現したように感じるのだが、腕の本数をよく見てほしいのだ。

腕は12本。現メンバーは5人のため、本来なら10本のはずだ。

しかし、CY8ERには6人だった時代がある。りなはむがBPM15Q時代のことも大切に想っていることを考えると、これは元メンバー・なぁたんコロ虫の腕の本数も含み、その頃のCY8ERのことも大切に想っていることを表現しているようにも感じるのではないだろうか。また、この2本ぶんはサバイ族の腕という考え方もできるだろう。

そして、太極が描かれていることにも注目してほしい。宇宙の根源や物事の始まりを意味するこの模様が描かれているからには、やはり何か特別な想いを感じさせるものがあるように思う。

CY8ERはきっと、これまでの歴史を受け入れ、大切に想っているからこそ、“最強”なのではないだろうか。彼女たちはこれからも良い意味で世間を騒がせていくに違いない。