ミュージック バンク

ミュージック バンク

感性に訴えてきた楽曲を、ちゃんさきセレクションでお送りする音楽ブログ。独断と偏見で綴っています。

MENU

【Devil ANTHEM.「UP」】デビアンの魅力が詰まった、渾身の“自己紹介ソング”

ファンの間で話題となっている、Devil ANTHEM.(以下、デビアン)の新曲「UP」。

11月25日にリリースされるニューシングル『UP』の同表題曲は、先日公開されたばかりにも関わらず、中毒性があることで、既にライブの“キラーチューン”として定着しつつある。

そんな「UP」を、今回、インスト音源から公開するといった新たな試みで攻めてきたデビアン

どこか妖しさの漂うダークな部分(デビル)と、心が躍るような光差し込むパート(アンセム)を巧みに交錯させたようなEDMサウンドが広がっていく――。まさに“デビアン”の名前にふさわしいオフボーカルを創り上げてきた、というのが率直な印象だった。

今回はそんな「UP」について、筆者なりの着眼点も交えながら、自由に綴っていきたい。

先ほどのインストにメンバーの歌声が加わることで、「UP」は“自己紹介ソング”へと化けるのだが、YouTubeにて隔週で放送されているトーク配信番組「デビアン竹本あいりのWednesday Night」では、以前、あいりちゃんが他己分析により、それぞれの自己紹介パートが完成したと言っていた。

そんなあいりちゃんのパートは、1番では「あなたのハートもらうんじゃけん  パワフルあいりん、どーん! ちっちゃいエンジェル、キュートなチーク、ザ・女の子だよ」と歌っており、あいりちゃんの持つ愛らしい一面を存分に表現したものとなっている。

特に最後の「ザ・女の子だよ」というフレーズを可愛らしく歌い上げるあいりちゃんからは、大量なハートが放たれているように感じるのだ。そこに愛らしい笑顔が加わることで、あなたはきっと一発K.O.をお見舞いされることになるだろう。彼女の愛らしさに魅了されないファンはいない。

あきらちゃんは愛猫との写真を撮ったり、愛猫について呟いたり、とにかく飼い猫を溺愛していることで知られているが、1番の歌詞からも分かるように「って、猫みたい」と言われているようだ。そして、そこで描かれている彼女の姿が可愛らしい。

他のメンバーが1番で最後に「次!」と言ってから次の子へと自己紹介のバトンを渡しているのに対し、あきらちゃんは「ニャー!」と言ってからパスしている。でも、なぜだろう。彼女の猫語は、ちゃんと伝わってくるのだ。あきらちゃんの声で「次!」と言っているように、きちんと脳内再生されるのである。

「猫みたい」と言われて、「ニャー!」と答えている遊び心にも、彼女の魅力を感じることができるのではないだろうか。彼女にはどこか不思議な魅力があり、そこがファンの心を捉えてやまない。

身長171cmと、メンバーの中で一番背が高いゆめちゃんは、1番では「空ばっか、見てたら背が伸びちゃった  ふわふわ夢見る  侑芽は  えくぼの子」と歌っている。彼女の名前・侑芽を連想させる“夢”といったワードが入っていたり、“夢”に関連する“空”や“ふわふわ”といった言葉が散りばめられていたりしながらも、まるでどこかつかみどころのないゆめちゃんの魅力を表しているようだ。

また、「空ばっか、見てたら背が伸びちゃった」という箇所は、常に高みを目指しているデビアンの姿を投影したようにも感じることができるのではないだろうか。そんな、“日々、最高を更新”しているデビアンらしい表現のように感じた。

さらに、2番では、最後にバトンを渡すメンバーの名前を呼んでから、自己紹介のバトンパスが行われていくのだが、ゆめちゃんだけは変化球を投げている。彼女は「侑芽からにパス!」と言っているのだ。そして、かえでちゃんは「はい!」としっかりバトンを受け取っている。ここはファンにとって見逃せないポイントだろう。

というのも、ゆめちゃんかえでちゃんは同じ日にデビアンに加入した“同期”だからだ。そんな2人の仲の良さが垣間見える瞬間ほど、うれしいものはないだろう。

2人は過去にタッグを組んだオリジナルソングをリリースしているだけでなく、楽曲「Fever」では、ファンによる「ゆめかえで!」「萌え萌えキュン!」のコールがいまも飛び交うなど、“同期”であることはライブ中にも感じることができる。

続く、かえでちゃんは、1番では「、笑顔100%  でも、気にしいなの、ぴえーん」などと歌っている。今どきの中高生を中心に使われている流行語“ぴえん”を歌詞に入れ込んでいるところからは、“いま”この瞬間へのこだわりを感じることができるのではないだろうか。

そして、かえでちゃんと言えば、ライブで魅せる表情豊かなパフォーマンスに定評がある。中でも、見るものすべてを虜にしてしまう、彼女の笑顔は格別なのだ。「、笑顔100%」というフレーズは、そんな“スマイルメーカー”かえでちゃんにぴったりな表現となっているだろう。

デビアン初期メンバーでもあり、“ボスキャラ”的存在感を放っているくるみちゃんは、ポテトの食べ方にこだわりがあるようだ。彼女は2番で「ポテトは~  ほにゃほにゃ~  推奨中!」と歌っている。

注目すべきところは、“ふにゃふにゃ”ではなく“ほにゃほにゃ”といったところにあるのではないだろうか。“ふにゃふにゃ”がイナバウアーくらいの柔らかさがあるイメージに対し、“ほにゃほにゃ”は映画「エクソシスト」に登場する軟体バディ並みの柔軟性を感じる。くるみちゃんが求めるポテトは、もはや原型をとどめていないくらいの柔らかさなのだろう。実際、どれくらいの柔らかさなのか、気になるところだ。

柔軟性と言えば、彼女の歌声もそうだろう。ライブ中にくるみちゃんが伸びやかな歌声を響かせる姿は、多くのファンを魅了してやまない。

そんな個性的なメンバー5人が歌う「UP」だが、彼女たちは何を“アップ”しているのだろうか。

その後、5人が歌っている歌詞では、渋谷、原宿、とまっすぐ歩いている。そんな彼女たちからは、デビアンが目標に向かって一直線に突き進んでいく様子が浮かんだ。

そして、たどり着いた光景が、きっと「雲の色はピンク」なのだろう。また「ビルの窓はいつもキラキラして  世界がずっとこうならいいね」と歌っているところからは、“桃源郷”に近いものを感じた。

そんな“ユートピア”にたどり着き、SNSに写真をアップしている様子も浮かんだが、“理想郷”にたどり着くまでウォームアップしていきたいといった意志のようなものも感じた。

UP

UP

  • 発売日: 2020/10/28
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

彼女たちの次の“楽園”。それは、来るクリスマスイブにやってくる。

新木場コーストで繰り広げる“夢の舞台”――。

彼女たちがどんな景色を魅せてくれるのか、今からとても楽しみである。