ミュージック バンク

ミュージック バンク

感性に訴えてきた楽曲を、ちゃんさきセレクションでお送りする音楽ブログ。独断と偏見で綴っています。

MENU

“甘辛MIX”で刺激的♡ 1つのプレートで2種の味わいが堪能できる【デビアン秋の豪華メニュー】がたまらない

今年5月にビクターエンタテインメントよりシングル『ar』をリリースし、メジャーデビューを果たしたDevil ANTHEM.(通称:デビアン)。

彼女たちの“加速していく(accelerate)”といった意志が存分に表れた同シングルに続き、既に先行配信がスタートしているメジャーセカンドシングル『GOD BLESS YOU!! / モンブラン TO GO』では、異なる味わいが堪能できる2曲が収録されているように感じた。

言わば、1つのプレートで2種類の味を楽しめる“デビアン秋の豪華メニュー”である。「GOD BLESS YOU!!」と「モンブラン TO GO」のそれぞれの“美味しさ”とは何なのか。この記事では、筆者が感じたその魅力を独断と偏見で紹介していきたい。

弾ける楽しさ♡ 血湧き肉躍る【デビアン渾身の一品】

「GOD BLESS YOU!!」は曲の大半がラップ部分で占めている楽曲。これまでもロックナンバーでありながらブレイクの部分でラップを取り入れている「ソラシド」や、チルでクールなラップが特徴的な「Bluesy Bless」でラップを披露してきたものの、今作は畳み掛けるようなラップ口調であるところが新しさを感じさせるポイントだろう。

また、今作の楽曲提供、およびサウンド・プロデュースを手掛けたのは、上田剛士(AA=)氏。全体的にアグレッシブに攻めたハードコアサウンドが印象的な1曲に仕上がっており、おそらく過去イチとも言える強靭なサウンドに心を鷲掴みにされる。そしてそこに“これまでの歩み”を感じさせる音色がところどころでキラリと光るのがたまらないのだ。

冒頭で流れる協会の鐘のような音色や、合間で溶け込むパイプオルガンのサウンドからは、パイプオルガンの音色がダイナミックに響き渡る「Archangel」や、「Amazing Grace」のメロディを大胆にアレンジした“デビアン流讃美歌”「覚醒WOW WOW」を彷彿とさせるのである。

“これまでの歩み”も表現しつつ、“日々、最高を更新していく”デビアンの姿勢を感じさせる「GOD BLESS YOU!!」は、間違いなく“大型作品”と言っても過言ではないだろう。

生成AIを映像とマッシュアップさせた“最先端MV”も見どころだ。

リピ確定♡ 思わず持ち帰りたい【デビアン特製モンブラン】の“美味しさ”に迫る

一方で「モンブラン TO GO」は、カントリー調のEDMが特徴的な“デビアンらしさ”が炸裂したダンスチューン。「Club City」や「Ai LIFE」、さらには「ミッドナイトドライブ」でも作曲・編曲に携わったRYO-P氏、作詞を手掛けたハシバタカナリ氏によるコラボが今作で再び実現しており、聴くものの心を躍らせる術は健在である。

その曲名から「そわそわチョコレート」に続くポップでキュートな楽曲を想像していたのだが、やはりデビアンは“沸ける正統派アイドル”と謳っているだけあり、気分を高揚させるEDMサウンドがよくお似合いのように思う。RYO-P氏はそうしたファンのニーズを把握し、今作でも“素敵な魔法”を掛けてくれているように感じるのだ。

ハシバタカナリ氏は、栗を使ったケーキの“モンブラン”、それからヨーロッパのアルプス山脈にそびえる最高峰“モンブラン”の“ふたつのモンブラン”からイメージを膨らませ、ドッキングさせたような歌詞を描写。ユーモアあり、奥深さありの、まるで人生を感じさせる魅惑的な世界を、巧みなワードセンスを用いて表現しているところに心をくすぐられるものがあった。

例えば“世知辛いしょっぱい日々”を生きている主人公が、“甘さ”を求めて“荒れ果てた荒野の先へ”とひたすら前進していく姿には、どこか上手く行っていないもどかしさを抱えながらも叶えたい目標に向かって努力しているリスナーに勇気を与えてくれるだろう。

また曲中には、ハーモニカは吹けないものの“口笛だけは誰にも負けない”特技を持つカウボーイも登場する。続く「人はそれぞれ味があって/混ざりあって美味しくなるの」の歌詞で、カウボーイの“らしさ”だけでなく、リスナー一人ひとりの長所や個性を全肯定し、引き立ててくれるのである。

曲中に“荒野”や“サボテン”、“カウボーイ”や“砂漠”、“オアシス”など、“カントリー”調のEDMサウンドとマッチしたワードを散りばめているところにも心惹かれるものがあったが、この曲はいま生きづらさを抱えている人たちに「ふとした少しのキッカケで/見える景色が変わった」と思ってもらえるような“キッカケ”を与えつつ、新しい息吹を吹き込んでくれるような力強さがあるように感じた。

何度でも“持ち帰り(TO GO)”たくなる“モンブラン”である。

あなたも“デビアン秋の豪華メニュー”を堪能してみては?

その“美味しさ”は舌鼓を打つほどだった、“デビアン秋の豪華メニュー(10月10日に発売されるメジャーセカンドシングル『GOD BLESS YOU!! / モンブラン TO GO』)”。

サブスクで一足先にいただいたが、新しさがありつつもこれまで歩んできた道のりを丁寧に描いているような「GOD BLESS YOU!!」と、“らしさ”が炸裂したサウンドと歌詞で描く「モンブラン TO GO」はそれぞれ異なる“味”でありながら、どちらも紛れもなくデビアンだと言える“テイスト”だった。

リピーターの方はもちろん、これからはじめていただくという方も、よかったらあなたなりに感じたそれぞれの“美味しさ”を教えてもらえたらうれしい。